「ミニ Archives(ミニアーカイブス)」を公開

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2023年4月から施行された博物館法改正のなかで「デジタルアーカイブの作成と公開」が明記されました。また、内閣府が主導で2023年度から2027年度までの5か年で「デジタル田園都市国家構想」も進められており、各自治体をはじめ博物館や美術館などが、予算をかけていろいろな活動を進めているのが現状です。こうしたなかで、デジタルアーカイブの構築を「社史編集会社の商品」としてミニマルに作ったのが「ミニアーカイブス」です。

「ミニアーカイブス」はデジタルアーカイブ構築ができるクラウド型サービスとしました。WordPressを利用して、コンテンツの管理機能とWEBへの公開機能が一体化したコンテンツマネージメントシステムとなっています。ベースとなるサービスは、将来的な視点でシンプルな基本機能に特化し、汎用性を高く、逆にコストを抑えたものとなっています。また、利用者はもちろん管理者もWEBページから操作することができ、さまざまな端末・場所からアクセスでき、利便性が高く柔軟な利用が可能です。

一方で、社史づくりは「本づくり」という観点では、情報をコンパクトにまとめること。そして記録的な観点では、歴史的に正しい情報として残すこと。この2点は、デジタルアーカイブを構築する上でも、コンテンツ作成に必要なスキルです。最近だと自動生成AIの技術的な進歩もあり、フェイク情報も多くなりつつなるので、情報の正しさという点は大きなポイントにもなるかもしれません。

世の中のWEBは見られなければ意味がないという指標もありますが、誰もが使用できるようにオープンにすること。広めることに注力せず、正しく残すことに注力することで、潜在的なオープンスタイルの活用方法という観点もあっていいんじゃないかなと考えています。そして、SEO対策などの機能をミニマルにミニマムにしたサービスにしてしまうことです。いわゆるアーカイブ事業にとはあくまでも潜在的な活用を前提とし、「いま」活用することの意味を見出すのではなく、まずは「いま」と「これから」、継続的に運用をどうするかという議論にシフトすることが重要じゃないかなと。アーカイブの本質はそこにあるのかと思っています。そして、どのように蓄積するか、いかに「正しさ」を担保して残していくかがより重要ではあったりするのではないかなと。

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